約4年過ごした学生が紹介する先端工学基礎課程の魅力とアドバイスみたいな何か

概要

この記事は昼間SEとして働きながら電気通信大学情報理工学域先端工学基礎課程(以降、K課程)で4年まで在籍している学生が、今年K課程に入学する人や、受験を検討している人に向けてK課程の魅力などを記したものです。

 

調べてでてくるような情報ではなく、在籍していないと分からない情報をまとめたいというモチベーションで書きました。

 

自分の経歴としては、K課程がはじめての大学で、高校は理系選択だったものの生物選択で、数学が苦手で旧センター試験では数学が6割ほどしか得点できなかったレベルです。また、大学の授業と課題を比較的真面目に要領悪く取り組んでいます。

 

K課程のカリキュラムについて

理工学のゼネラリストを育成するカリキュラムとなっており、工学分野を広く扱います。ある分野に特化した即戦力の技術者や研究者を育成するというよりは、各分野の研究者と技術者と共通の言語を用いて円滑にコミュニケーションをとり、他分野との架け橋となるような人材を育成するイメージです。

 

適宜昼間の講義や各種課外活動へ積極的に取り組むことでスペシャリストを目指すことも可能かもしれません。

 

1, 2年次の数学、物理、情報、実験の授業はあまり丁寧ではありません。理系のバックグラウンドがない人やこれらが苦手な人は苦労することが予想されますので、あらかじめ準備をしておくとよさそうです。

 

学年が上がるにつれて、低年次の授業における疑問が解消されることがよくあります。
わからないなりに取り組んでいくことも大切ですし、先輩や先生に質問すると有用性を想定しながら取り組むことができると思われます。

 

また、魅力的な教養科目や教職科目、公開講座があります。機械製図の演習授業や生命工学実験など実習を伴う講義は受講できませんが、放送大学を含む他大学の講義を受講し単位として認定してもらうことができます。その他にも、個別に担当教員に相談してみると、講義資料を共有していただけることがあります。

 

環境について

いろいろな年代・経歴の方が在籍しています。基本的に昼間就業しており、授業内のグループワークなどで交流することができます。
また、電通大は昼夜問わず、さまざまな趣味嗜好のひとがおり、誰かしら何かしらにとがっているので、平均と離れていることで悪目立ちすることはありません。

機会について

K課程にはさまざまな機会が至る所に落ちています。
低年次から研究室での研究活動、技術コンペ出場、留学生との交流、技術系サークル、非技術系サークル、アイデアコンテスト、LT、留学、他大学の単位互換講義などです。
どれも自分から取りに行かないと得られないものばかりです。

 

ひとについて

電通大全体として、在校生、卒業生ともに面倒見がよく親切な人が多い印象です。いろいろな方面のオタクがおり、仲良くなるとニッチな世界の魅力を垣間見ることができます。

 

サークルに参加してみると昼間のひとたちとも交流できます。

 

この記事を書いている中で、オタクと仲良くなるポイントや昼間学生とK課程学生の共通点・相違点・お互いの印象について要望がありました。思いついたことを書いてみると、昼間学生と夜間学生の共通点としては、総じて優秀な人が多い印象です。もともと偏差値が高く学力のあるひとが集まるというのもそうですが、入学してから環境や機会を活かして成長していく人をよくみかけました。K課程学生は特に目的意識やバイタリティーの高い人が多い印象です。目標に向かって自ら行動して道を切り開いていく姿を何度も目にしました。

 

仲良くなるポイントと言われると難しいですが、年齢関係なく敬意を持って接することと、相手の得意分野について、どんなところが魅力でなにがおもしろいのか教えてもらって、自分も手を動かしてみて魅力を体感することかもしれません。

K課程は特に、年齢やバックグラウンドの多様性豊かな人々が、情報系を学びたいという共通の目的を持って集まっています。普段生活している中でなかなか話す機会がないような人たちと、利害関係やしがらみなく交流することができます。

 

年齢の分布や成績の分布も年度ごとに異なります。

 

年上世代の方からは人生経験や多様な価値観、受験やキャリア形成を必ずしも目的としない学ぶことへのモチベーションについてなど学びました。


同年代の方からは、働きながら学ぶことの楽しさや苦労、ライフステージにおける悩みに対する共感、ともに切磋琢磨するなかで自分自身の得意不得意などを学んだように思います。


年下世代の方からは、果敢に挑戦する精神や体力と気合いでなんとかする突破力、完璧を求めず物事に取り組む姿勢などを学びました。

すごしかた・アドバイスのようなもの

まずはじめに、学ぶことは楽しいです。

 

仕事や家庭と学業の両立は大変ですが、一生懸命取り組めばそれだけ得るものがあります。授業や課題をすべて完璧にこなすことは難しいので、限られた時間をどのように使うか考えてることになるでしょう。あるいは、日々の授業や課題、予復習に忙殺されて考える余裕がそもそもないかもしれません。


自分と向き合う機会がしばしば訪れます。自分が何者でどんなことに興味があるか、なにが得意でなにが不得意か考える機会があるでしょう。周りの人と対話してみると、自分も相手も一人では気づかない視点を得られると思います。


自分自身の目的を意識するとよいでしょう。与えられたリソースをどう配分していくかの指針になります。ただ、自身の目的が変化することも楽しめるとよさそうです。4年の標準年限は設定されていますが、最長8年(休学2年を含めれば10年)在籍することができます。フルタイムで働いている人の少なくない割合の方が標準年限以上在籍されているようです。

 

多様性の取り扱い方を意識すると良さそうです。いろいろな価値観の人がいます。気の合う人もいれば、合わない人も現れます。合わない人とうまく共存することが大切になってきます。

日々のコミュニケーションやSNSで大小さまざまな諍いが生じますが、うまく付き合う方法を身につけられるとよさそうです。

 

たくさん質問して、良い質問の仕方を身につけることをおすすめします。良い質問は自分のみならず周りの学生の理解を助け、教員との対話は講義や課題をよりよいものに変えてくれます。自分が感じる疑問は、大抵他の学生も疑問に思っていることなので、勇気を出して質問してみてください。

あとがき

まなみんさん、アドベントカレンダーに誘って頂きありがとうございます。


努力して自らの道を切り開いていく姿や周りを巻き込んで良い影響を振りまいていく姿にいつも驚かされ、尊敬しています。いろんなひとが励まされていると思います。引き続きどうぞよろしくお願いします。

 

アドベントカレンダーの向けて初めてブログというものを書いてみました。
また、過ごした4年を思い出しながら記事を書いたので壮大なポエムになった気がします。整理し切れていないこともありますが、今後もタイミングをみて振り返っていこうと思います。ちなみにあと2年くらい在籍予定です。

だれかのなにかに参考になればうれしいです。